Past Exhibition

関口正夫写真展「こと ポルトガル 2024」

2025年10月17日(金)〜10月22日(水) 11:00AM〜6:00PM

このたび関口正夫写真展「こと 2024ポルトガル」を開催いたします。
1970年より一貫したスナップショットの手法で、おもに街の風景や通りがかりの人々をフィルムに収めてきた関口さんは、「こと」 というタイトルをもちい、個展、グループ展で数々の作品を発表してきました。
本展では、2024年にポルトガルを旅して撮ったスナップショットシリーズ30数点をご紹介いたします。
被写体、撮影後のフィルム、作品いずれにも手を加えない、文字通り一発撮りのモノクローム写真表現は、黙して語らず、タイトルも説明も不要の、その瞬間のショットから何かを感じ取っていただけるならば良しとする、寡黙な作家の姿勢そのものを体現しています。 ー Gallery5610

2024年の春、関口正夫はポルトガルを旅した。数年前にスペインで撮ったシリーズを発表していたはずなので、ここのところ世界地図上のその方面、イベリア半島の街路や広場(人のそぞろ歩く場所)にどうやら惹かれているらしい。とは言え、関口さんの撮る流儀はこれまでと変わらない。モノクロフィルムを装填した35ミリ判カメラを携え、黙々、坦々と歩く。あらかじめ想定されたテーマやプランに即するわけではなく、時々の心のセンサーに触れるものに促されるまま、今ここでの即興行為としてシャッターを押す。それは最初の本、牛腸茂雄との共著で上梓した『日々』(1971年)のスナップショットを端緒に、二冊目の『こと』(2003年)という実を結び、今度の作でも倦むことを知らず、ますます無心に続けられている。ずっと路々を巡り、出会いの光景をスナップしてきたのだ、(彼が写真をはじめた桑沢デザイン研究所時代から数えれば実に)60年あまりも関口さんは。言うならばこうすることが、歩いて撮り、撮って歩くことの連なりが、彼にとって生きることそのものとなっているのだ。続くその足どりは、リスボン、コインブラなどのポルトガルの街角に向かった。
「これまでと変わらない」と述べたのは、関口正夫という写真家の流儀、基本的な構えについて言ったつもりだが、それは同じことを惰性的にくり返し、自己模倣のループに陥っている、というのとは全然違うことであって、むしろ強調するべきは「やってることはこれまでとそう変わらないはずなのに、このシリーズの新鮮さはどうだ。こういうことがどうして可能なのか?」という問いの方だろう。ふうわりと、新しい境地が開かれているようなのだ。<大日方欣一「ポルトガルの関口正夫」より>

関口正夫(Masao Sekiguchi)
1946年 東京生まれ
1968年 桑沢デザイン研究所写真研究科卒
     大辻清司に師事
1969~1971年 河野鷹思デザイン事務所デスカ在籍
1971年 写真集「日々」(牛腸茂雄と共著)刊行
2003年 写真集「こと1969-2003」刊行
主なグループ展
2006年 「distance」中京大学アートギャラリー(愛知)
2008年 「スナップショットの時間」三鷹市美術ギャラリー(東京)
2008年 「日本写真の1968」東京都写真美術館(東京)

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